Coucou ! ほたです。
今日は私が最近本当に買って良かった!と心が動いた教材を紹介します。
実は買ってから何年も忘れていたのですが、今回の仏検対策にあたり、すきま時間を埋めるために出してきました。
それがこちら、映画『アメリ』のシナリオ。
ただし、これは文法解説付きのフランス語教材というより、「好きな映画をフランス語で読むための教材」です。映画『アメリ』が好きな方、フランス語中級以上の方には特におすすめできます。
エンディングに映画では描かれていないシーンがあり、そこが私のイチオシポイントのため盛大なネタバレを含みます。自分で読んでみたいよ、って方はもくじで飛ばして下さいね。
映画『アメリ』の概要
『アメリ』は、独特の世界観、色彩、音楽、そして美しいパリの映像で、日本でも大ヒットした2001年のフランス映画。
監督はジャン=ピエール・ジュネ、主演はオドレイ・トトゥ。原題は『Le fabuleux destin d’Amélie Poulain』(アメリ・プーランの素晴らしい運命)
2023年にはデジタルリマスター版も公開されました。

ここからは、簡単なあらすじです。
空想好きで少し風変わりな女性アメリは、周りの人たちをこっそり幸せへ導くことを楽しんでいました。しかし青年ニノとの出会いをきっかけに、初めて「自分の人生」と向き合い始めます。
シナリオ教材の概要
最初にこの教材について注意点があります。
・注釈はドイツ語
・映画と完全一致ではない
とはいえ、『アメリ』という作品をフランス語で深く味わいたい方には、とても面白い一冊だと思います。それぞれ詳しく見ていきましょう。
これは元々ドイツの教材です。そのため下方に単語や表現の注釈が書いてあるのですが、解説がドイツ語。
きめ細やかな解説など教材としての機能は期待せず、割り切ってただの読み物として使う方向けです。私もドイツ語はまったく分かりません。
次に、映画とは細かな設定やセリフが違います。そのため、これを手に映画を見ながら音読する、という使い方はできません。
私は最初それを期待して買って、がっかりして放置になってしまいました。なんせ初っ端から違います(笑)
そして文量とレベルですが、ページ数は全80ページ。映画のシナリオと聞くとすごいボリュームを想像しがちですが、かなり薄い本です。
英語学習者が多読用で読むOxford Bookworms Libraryの初心者レベルと同じようなタイプです。私は毎日15分~30分くらい読み、約20日で終えました。
レベルとしてはB1・B2と記載がありますが、決して「気軽に読める初級教材」という感じではありません。
ただ、『アメリ』が好きな方なら、知らない単語があっても場面を思い浮かべながら読み進められる楽しさがあります。
実際に読んで感じたおすすめポイント
映画自体は複雑なストーリーではないため、内容を追いやすい作品です。また登場人物のセリフは日常会話が中心なので、実際に使える表現にもたくさん出会えます。
仏検1級の対策テキストに載っている単語、多義語で出てもおかしくなさそうな単語にも色々出会いました。息抜きを兼ねた勉強としてはハナマル。
また、おまけでジャン=ピエール・ジュネ監督のインタビュー抜粋があります。
これがまたすごく良いのです。監督の独特のアイデアのストック方法とか、どんな人物や経験からインスピレーションを得たのか、あるいは監督の他の映画『ロスト・チルドレン』の話も出てきます。
私はこれまで『アメリ』は好きだけどその背景に思いを馳せたことはなく、解像度が上がった気がしました。
そして最大のおすすめポイントが、映画にはないエンディングシーン!
話の筋は同じなのですが、ようやく結ばれたアメリとニノの恋人らしい可愛いやり取りがあります。(映画では結ばれた後の会話はない)
特に最後の、ニノのスクーターに2人乗りで街を駆ける幸せなシーン。シナリオでは、ここに映画にない描写があるのです…
完全にネタバレしますので、以下に続きます。
映画にはない幻のエンディング(ネタバレ注意)
最後のシーンを私の解釈で試訳しています。読む方はご注意ください。
「ニノのスクーターの後ろでアメリは、ニノに何かを言いかけますが、言葉が出てきません。
すると、排水溝から顔を出したプロンプター※に気が付きます。
(※意地悪な八百屋のコリニョンをやり込めるセリフを教えてくれた、イマジナリーフレンドらしき存在)
プロンプターが、口パクで何かを伝えます。”Je t’…”
アメリはほっとして、ニノの顔に触れ、耳元でプロンプターが教えてくれた言葉を囁きます。
それを聞いたニノは微笑んで、スクーターのスピードを上げるのでした…。」
あえて、セリフのところを原文の通り残しました。
Je t’…はすべて書かれていませんが、これまで他人と関係を築くことができなかったアメリを思うと、ほぼ間違いなく Je t’aime. であろうと思います。
何かを囁くアメリ、微笑むニノ、と直接的な言葉ではない愛の描写が美しいです。こんなに素敵なシーンを、公開20年以上経ってから知るとは。
このシーンを映画ではなぜカットしたんだろう、と思いましたが、文字だからこその良さは大いに感じますね。
今回でちょっと映画のシナリオ読みにハマりそうになっています。とにかく映画を知っていたらだいぶ脳内で補って読めるし、勉強としてはかなり良いと思いました。
映画のシナリオを使ったフランス語教材としては、以前紹介した『シェルブールの雨傘』の教材もあります。

こちらはしっかり日本語の解説付きなので、もう少しハードルが低いものから始めたい、という方にもおすすめです。
A bientôt !


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