【数一致のルール】単数形・複数形を使い分ける超簡単なポイント4つ

性数一致 文法

Coucou ! ほたです。

日本語にはない性数一致。

性別は暗記事項ですが、数の一致は感覚が掴みにくく難しいですよね。数には目に見える単数・複数以外にもルールや例外があります。

今日はフランス人がどのような考えで区別をしているのか、違いがクリアになる数一致の4つのポイントを分かりやすくまとめました。

これまで私自身がつまづいてきたポイントでもあるので、いつも迷ってしまう方は参考にしてみてください。

 

単数・複数の違いと考え方

時に純粋な数量によるとは限らない数の一致ですが、「こういう時は単数形にする」というルールを頭に入れておくと少しだけ迷いが減ります。ここで考え方の基本を押さえていきましょう!

 

概念はいつも単数形

概念(concept)とは実体がなく本や車のように触れらないものを指します。いわゆる抽象名詞。

具体的には la santé「健康」、l’avis「意見」、l’opinion「意見」、le sens「意味」などです。

例:

le sens des paroles 言葉の意味

l’avis des français フランス人の意見

paroles、français は複数だからその数の分だけ「意味」も「意見」もあるのでは?と考え複数形にしたくなるかもしれませんが、概念は単数形でひとくくりにします。

ただし概念が複数化して具体的な事柄を表す場合があり、その時には少し注意が必要です。

例:

la beauté 美しさ →概念

des beautés 美しい女の人たち →具体的な人や物

 

何人もの人に共通することは単数形

例:

le travail de mes collègues ※ 同僚たちの仕事

le nom des filles 女の子の名前

le nom des clients 顧客の名前

le salaire des employés 従業員たちの給料

①と少し似ていて collègues、filles、clients、employés は複数なので厳密にはその人数分だけ「仕事」も「名前」も「給料の額」も違うのですが、複数の人に共通する時は基本的に単数形でひとくくりにします。

基本的にと言うのは ※の travail 以外では実際、複数形とすることも可能だからです。単数形の方が一般的ではありますが複数形にしても意味は大きく変わりません。

(travail は複数形になると travaux「工事」となり意味が変わってしまいます。)

 

特に単数形が好ましい理由の一つとして「単数は音が美しい」のです。

例えば le nom des [ルノンデ] と les noms des [レノンデ] の音だと前者がキレイ。「エ」の音は汚いので避けれるなら避ける方が良いそうです。

 

総称する時は単数形

①で挙げた明らかな概念とは違い、車のような実体があるものでも総称では単数形になります。

総称と言うのは簡単に言うと「~というものは」と言い換えられる時です。感覚としては概念と同じ。

例:

la voiture 車(というもの)

これを複数形にして les voitures とする時は「車全体、全ての車」、不定冠詞の複数形 des voitures とする時は「いくつかの車」を指すことになります。

Les voitures françaises sont chic. フランス車は(全部)イケてる。

Des voitures sont polluantes.(いくつかの)車は環境に悪い。

 

食材のジャンルは単数形

肉、魚、パンなどの食材はその中に色んな種類があります。パンにはバゲットも食パンもカンパーニュ、肉には豚、鶏、牛、魚には鮭、さんま、かつお等々…これ!という形がありませんよね。

その時は概念として捉え単数形になります。

「~という食材」と後ろに入れると分かりやすくなります。私はスーパーに行って「○○コーナー」と言えるジャンル、と考えています(笑)

例:

le pain パン(という食材)

la viande 肉(という食材)

le poisson 魚(という食材)

ただし同じく食材にあたる「野菜・果物」は複数形です。

les légumes 野菜

les fruits 果物

トマトとにんじん、キャベツとなすび、りんごとバナナはあまりに違っていて別物ですよね。その為ひとくくりの概念には出来ません。

他にも

le piment 唐辛子(という食材)

le chocolat チョコレート(という食材)

唐辛子やチョコのようなものも「食材・材料」として捉える時は単数形で言います。

逆に複数形の les piments となると唐辛子を一個一個意識し、les chocolats となるとお店で売っている完成品のチョコを指すことになります。

最初の概念が複数化されると具体的な事柄を表すことがあるというのと同じです。les chocolats de Godiva「ゴディバのチョコ」と言うような時ですね。

 

まとめ

・概念は単数形

・何人もの人に共通することは単数形

・総称する時は単数形

・食材のジャンルは単数形

迷ったら単数形にしておくというのがある意味裏技です。複数形はダメな場合があるけど単数形なら基本いつも可能だから。

例外はあるけど単数形で言っておけば間違える可能性が格段に減るという話でした。

 

 


私は数の一致をずっとなんとなくでやり過ごしてきました。(今もだけど)

これを色々細かく質問させてもらった先生によると、現代では使わない単純過去形も実は複合過去形の活用で現れる「エ」の汚い音を避ける為にある…のだとか。フランス語における音の美しさの重要性、興味深いです。

A binentôt !

コメント

  1. Hélène より:

    なるほど🧐凄くわかりやすかったです。
    単純過去の話も初耳です。この方は6文字のオンラインスクールの先生ですか?説明はフランス語だったのですか?
    私は優しい先生には甘えてしまって、厳しい先生では心が折れて、4月以降独学のみです。このスクール、なんか予約の仕方が難しそうで受けたことがないんです。入会しないとスケジュールは見れないみたいですし。良いですか?
    さっきリスニングの過去問をしていて知らない単語があったのですが、なんと辞書では赤字単語だった。でも動詞宝典(初中級、中上級)にも、他の2級、準1単語集類にも載ってなかったんです。(「芋づる式フランス語」と「フランス語常用6000語」にはありました。)
    ちなみにélargir なんですが、使用頻度は高いのでしょうか?

    • ほた ほた より:

      Hélène様
      こんにちは。コメントありがとうございます。分かりやすく伝わっていたなら嬉しいです😊
      そうですね、そのスクールで間違いないと思います。先生をしっかり選ぼうとすると正直予約争奪戦がすごいですが、先生は皆さん優しくプロフェッショナルで良い学校だと思っています。
      予約の仕方自体は全く難しくはないですよ◎
      あとélargirですが、「~を広げる」と言う時に一番一般的に使う動詞と私は認識しています。単語集に載っていないのは不思議ですね。

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